シューペル・ランドネ/SR600コース

2009年よりACPが行っているSR600ですが、日本では2012年に初めてACPにコースを申請して承認されました。

 

1. 日本国内のコース

 

日本国内でACPから承認されたSR600のコースは下記の通りです。コースの詳細やエントリー方法については、各主催クラブのHPで確認してください。

名称主催出発地
SR FujiA埼玉東京都八王子市高尾町
SR FukushimaAR日本橋福島県郡山市
SR HakubaA埼玉宮城県白石市
SR HakusanA近畿滋賀県長浜市
SR IzumoAJ岡山島根県出雲市
SR JoumouSanzanAJ群馬群馬県高崎市
SR Kanto NordAJ宇都宮栃木県宇都宮市
SR KarstA近畿愛媛県松山市
SR Kii Mountains World HeritageA近畿大阪府泉佐野市
SR Kii Mountains ReverseA近畿大阪府泉佐野市
SR KyotoA近畿京都府京都市
SR Mt. Aso Geotourism R熊本熊本県菊池郡大津町
SR Nihon AlpsA埼玉山梨県北杜市小淵沢町
SR Nishi NihonA近畿兵庫県姫路市
SR OiraseA埼玉青森県八戸市
SR Shikoku MountainsAJ岡山愛媛県西条市
SR Shikotsu ToyaAJ北海道北海道札幌市
SR TsurugiA近畿徳島県徳島市
SR "S.K.Y.LINE" Fuji-Hakone-Izu National ParkAJたまがわ静岡県三島市
 

 

2. 海外のコース

 

海外でもSR600は行われています。ACPに登録されている世界のコースについては下記のサイトで確認してください。

   

シューペル・ランドネ/AJ規定


日本でのシューペル・ランドネは日本の交通、社会状況などを考慮し、Provence Randonneurs(以降PRと略)に若干の変更を加えたAJ規定で実施します。PRが定めたシューペル・ランドネ規則原文は、PRのRULES FOR RIDERSページをご覧下さい。

 

0. はじめに


シューペル・ランドネの精神は走者の自由と成熟度があって成立します。
パーマネントであるルートを走者は自発的な意思のもとに走ります。出走日時、事前準備、持ち物や走行時間を管理したり、宿泊するのか、寝袋を使うのか、それとも寝ないで走るのか、全て自身で決めるのです。
主催側は(ランドヌールかツーリストかの)カテゴリ別での制限時間を設定し、車両によるサポートなしで走るよう求める以外の責務はありません。
走者は自身でコントロールの通過を証明する必要があります。走者はすべて自分で対処しなければならないのです。

 

1. シューペル・ランドネ (Super Randonnees) とは?


シューペル・ランドネはPRが認めたルートを規定の条件で完走すると、PRが認定する挑戦的なパーマネントです。世界的に有名なものから無名のものまで、峠やピークをいくつも含む山岳地帯を走り、景色は最高です。距離は約600km(373マイル)、累積標高は10,000m超(32,800フィート)にもなります。

申込み時に出走者はシューペル・ランドネをツーリスト(Tourist)部門かランドヌール(Randonneur)部門で走るか選択します。

  • ツーリスト部門は連続した複数日、かつ一日平均75km(47マイル)以上を走って完走することが必要です。
  • ランドヌール部門は60時間の時間制限があり、休憩等を含めた平均時速が10km/h (6.21mph)になります。

シューペル・ランドネはパーマネントなのでルートが通行止めになっていない限り一年を通していつでも走ることができます。出走者が出走日時を自由に決められるシューペル・ランドネは、BRMのように主催者が直前に下見や試走をしてルートを確認しません。出走者は出走前に通行が可能なことを確認してください。

 

2. 出走者について


シューペル・ランドネへの出走は主催者に申込む。

申込みを済ませると、出走者はブルベカードとフレームバッジを受け取る。走行中は両方とも常に携帯しておく必要がある。

シューペル・ランドネは所属団体に関係なく全てのアマチュア・サイクリストが出走することができる。

各出走者は適当な賠償責任保険に加入していなければならない。

  • 出走者は自分の責任で第三者賠償責任保険に加入すること。
  • 国外居住者の保険に関してはBRM規則第4条に準ずる。

出走できるのは人力で動く車両で、動力が完全に乗車している人の力によるものに限る。なおかつ、日本の公道で使用可能な車両であること(スケートボードなど遊具に分類されるものは公道で使用できない)。

エントリーした出走者は単独でもグループでも走ることが可能である。
※ SR600 も BRM 同様、非出走者とのグループ走行は禁止です。同走すると出走者は失格になります。

日本国内でのシューペル・ランドネは20歳未満の人は出走できない。

 

3. 出走者の義務


出走者は道路交通法に従って走り、必ず信号を守ること。各出走者は個人的なサイクリングをしていると見なされる。PR、AJ、主催クラブ、主催者はシューペル・ランドネ出走中のいかなる事故についても責任を負わない。

ルートおよびコントロール(PC)は詳細なキューシートに示され、GPSファイルも用意されている。ショートカットや回り道は認めらない。

ランドヌール部門での出走者は公式のスタート場所から出走しなければならない。ツーリスト部門の出走者はキューシート上のポイントのどこからでもスタートできるものとする。

各出走者は自己完結が求められる。頻度に関わらずサポート車両はコース上、コントロール上ともに認められない。

夜間走行に備えて自転車本体にしっかりと固定された前照灯と尾灯が必要である。
夜間や(雨や霧などで)薄暗い場合には常に点灯しなければならない。
夜間や薄暗い場面においては、反射ベストの着用が必須である。
夜間走行における違反は直ちに失格対象となる。

修理できない灯火の故障等に備え、予備の灯火装備を強く奨励する。

ベル装着とヘルメット着用を義務付ける。前照灯2つ、ヘルメットに尾灯(点滅可)を装着すること。装備に関してはBRM規則第6条に準ずる。

明るい色の服装、サバイバル・ブランケット、携帯電話の所持を強く奨励する。


4. 申込み


各出走者は主催者に連絡を取り参加費を走行予定日の30日前までに支払うものとする。メダルがある場合には申込時または完走後のブルベカード提出時に注文できる。ブルベカードを返送することで申込みをキャンセルすることができる。

ランドヌール部門は出走日と時間を申告しなければならない。
出走日時は主催者に新たな日時を連絡すれば、出走の一週間前までは変更することができる(注:「申告済みの出走日時に関わらず実際に出走する日時の一週間前」の意)。

ツーリスト部門では出走日時の指定は不要だが、公式のスタート地点以外から出走する場合はその場所を主催者に申告しなければならない。/


5. コントロールと通過確認


ツーリスト、ランドヌール部門ともに出走者はブルベカードに姓名と住所を記入すること。スタート時刻、ゴール時刻、指定されたコントロールすべての通過時刻を記入しなければならない。時刻は日付、時、分、を含む(日付が必要なのはスタートとゴールのみ)。ただし、コントロールにオープン・クローズ時刻の設定はない。

シューペル・ランドネのコントロールは山頂や峠のように人里離れた場所である場合が多い。そのような場合、出走者は指定の標識下に自転車を置き、その写真を撮って通過を証明しなければならない。標識は地名(峠、山頂)を示しており、簡単に見つけることができる、状況が許せば、出走者はコントロールで写真を撮影する代わりに、コントロール地点の施設においてブルベカードにスタンプを押すことでコントロールの通過証明とすることができる。スタンプはコントロール地点の名前が表示されていなければならず、さもなければ無効である。

街中にあるコントロールについては、街の入口または出口にある地名標識の前に自転車を置き写真を撮ることで通過証明とすることができる。カフェ、パン屋、食料品店、ガソリンスタンドなどの地元施設でブルベカードに通過証明を貰うこともできる。

必要な写真や通過証明の不足、コントロールの時刻欠損、ブルベカード紛失(出走後どれだけ走ったかに関わらず)は失格となる。各出走者がそれぞれのコントロールで通過証明とブルベカードへの必要事項記入に責任を持たなければならない。出走者一人ずつ写真を撮ることを強く奨励する。出走者が一緒に写真に写ることはかまわないが、それぞれの自転車が写っていなければならない。

スタート地点および途中でシークレット・コントロールを行う場合がある。

ランドヌール部門で出走し制限時間を超えてゴールした場合、通過証明関連が全て揃っていればツーリスト部門での認定とする。

出走者はゴールでブルベカードに署名をした上で通過証明の写真を添えて主催者に返却しなければならない。写真は電磁的記録(メール添付の写真ファイル)での提出もできる。ブルベカードは認定が下りた後に認定番号と一緒に返却される。

認定番号は時系列順にツーリスト部門、ランドヌール部門を通して割り当てられる。記録はPRのウェブサイトおよびシューペル・ランドネのブログに時系列順に掲示される。
シューペル・ランドネは競争ではない。出走者は結果によって分類されるものではない。ランドヌール部門の完走時間は公開されず、公開される結果はすべて同じ扱いとなる。


6. その他


シューペル・ランドネは他のイベントやブルベの一部として行われるものではない。

シューペル・ランドネは600kmのBRMと同じコースかつ同じ日時に行うことはできない。

シューペル・ランドネはパーマネントなので、主催者は年間を通して出走を受け付けなくてはならない(通行規制がない場合)。主催者は希望する場合に日付を指定することができる(注:「より多くのランドヌールの出走を促すために、主催者は出走者に対して特定の日時のスタートを奨励してもよい」の意。ただし出走者に対して特定の日時のスタートを奨励すること自体は推奨されない)。ただし全ての規則を遵守することとする。特に頻度に関わらずサポート車両を使用してはならない。走者に替わってコントロール業務(=通過証明)を実施してはならない。主催者はツーリストとランドヌールの選択肢を用意する必要があり、走者に走行スケジュールを指定してはならない。

シューペル・ランドネ出走者はPRによって名前が掲示される。個人情報は商業的に利用されることはなく、また第三者に提供されることもない。

シューペル・ランドネ出走者はこれらの規則に完全に同意したとみなす。詐欺、不正、不当な規則違反はすべてのPR主催イベントおよび日本国内のAJ統轄下イベントから排除される結果となる。

出走者は訴えや苦情をPR代表に書面(メールを含む)で送ることができ、その後、PRの代表が最終決定を下す。

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Super Randonnée

シューペル・ランドネ(Super Randonnées :SR600km)はACPによって創設されたブルベの新しいカテゴリーで、2009年に最初のルートができました。 フランスの伝統的なBRMとFFCT(フランス・シクロツーリズム連名)の元で古くから行われている BMCF を取り入れて作られたもので、距離は600km、累積標高は10000m以上になる山岳パーマネント(Permanents)です。

2022年1月よりSR600の管掌団体が、ACPからフランスのサイクリングクラブであるProvence Randonneursへ移管されることとなりました。Provence RandonneursはACPでSR600を創設・担当されてきたSophie Matter氏が会長を務めるクラブです。

特徴

山岳地帯をルートとするSR600はチャレンジングであると同時に美しい景色の中を自転車旅するランドネであって、ランドヌール部門とツーリスト部門の2つから出走タイプを選ぶことができます。

BRMとの違いはルートが厳しいことに加えて、パーマネントだということです。パーマネントは自分で出走日時を決めることができるのです。SR600ルートは基本的に一年だけで終了することはなく、いつでも自分で決めた日時に出走できます。それにより、BRMよりさらに出走者自身の事前準備と責任が必要になるものです。

出走日時

BRMとの最も大きな違いは自分で出走日時を決められることです。 BRMの場合には、主催者が季節を考慮して開催日を設定しますが、SR600は季節による天候状況など様々な要素を自分で考えて日時を決めます。
ルートには冬期通行止め区間が含まれることもあります。

ルート確認

BRMは主催者が実施直前に下見や試走をしてルートの確認をします。それに対して、出走日時を出走者自身が決めるSR600は、主催者が出走者に合わせてルート確認することはありません。
主催者は事前に冬期通行止めなどの情報を提供しますが、通行止め期間は年によって変わるものであり、また道路工事や災害その他行事などで通行止めになることもあります。ルートが走行可能かどうかは出走者自身が事前に確認しなければなりません。
単独あるいは家族や知人とツーリングするとき、走行可能かどうか調べるのと同じように、SR600も自分で確認する必要があります。

保険

SR600出走には賠償保険加入が義務付けられます。
出走者は自分の責任でブルベカード有効期間を満たす賠償保険に加入しなければなりません。
公道を使用するサイクリングは本人が安全走行を心がけていても大きなリスクが伴います。自分のケガだけでなく、他人をケガさせたり、他人の財物に損害を与える危険性に備えて保険加入は必須です。

厳しいルート

BRMにはとくに累積標高の決まりはありませんが、一部の人しか完走できないような厳しいルートは避けられています。それに対して、SR600は累積標高10000m以上なければルートとして認められません。しかし、厳しいルートであるものの、SR600はヒルクライムの速さを競ったり、限られたエリートライダーのために実施されるものではありません。
SR600はランドヌール部門とツーリスト部門があり、出走タイプを選べるようになっています。

  • ツーリスト部門は連続した複数日、かつ一日平均75km(47マイル)以上を走って完走することが必要です。
  • ランドヌール部門は60時間の時間制限があり、休憩等を含めた平均時速が10km/h (6.21mph)になります。

ランドヌール部門には制限時間がありますが、BRM600の40時間に対してSR600は60時間です。ルートが厳しい分だけ制限時間を緩和して、あまりにも無理な走り方をしないように、一部エリートライダーしか完走できないということがないように配慮されています。また、ランドヌール部門で出走し、制限時間をオーバーしてフィニッシュした場合にはツーリスト部門での認定が受けられるようになっています。
ランドヌール、ツーリストどちらで走ったとしても、完走することが重要なのであって、競い合うものではないのです。

PC (コントロール)

SR600では、すべてのPCは無人であり主催者が待機することはなく、スタートとフィニッシュ地点にも誰もいません。
BRMにはPCにオープン・クローズ時刻がありますが、SR600は単に通過確認のみでオープン・クローズ時刻の設定はありません。
SR600は、峠の標識などと自転車を一緒に写真に撮って主催者に提出する写真確認がメインになります。具体的な方法はSR600主催者のサイトをご覧ください。

走行時のトラブル

SR600は個人的なサイクリングと見なされます。走行時のメカトラブル、事故などあらゆることに対して出走者自身が判断して対処しなければならず、主催者がサポートすることはありません。Audax Japan、主催クラブ、主催者はいかなる事故に対しても責任を負いません。

SR600 歴代完走者

プロヴァンス・ランドヌールズ(PR:Provence Randonneurs)のResults of SRのページには歴代の完走者が記録されています。
日本の SR600 は JP- のキーワードで検索してください。

SR600の管掌団体の変更について

2022年1月よりSR600の管掌団体が、ACPからフランスのサイクリングクラブであるProvence Randonneursへ移管されることとなりました。 Provence RandonneursはACPでSR600を創設・担当されてきたSophie Matter氏が会長を務めるクラブです。 SR600の基本的なルールには変更がありませんが、下記が主要な変更点になります。
  • 認定団体 Provence RandonneursがSR600の認定団体となりACPは認定に関与しない。 (※2021年12月迄に出走し認定の条件を満たした走行は、ACPが認定を行います。)
  • 表彰制度 10 x Super Randonnees等の表彰制度は継続され、Provence Randonneursが表彰団体となる。
  • ブルべカードおよびフレームバッヂ Provence Randonneurs版のものが新たに作製・使用される。 今まで使用してきたACP版も在庫分は使用可能。
日本では現在8クラブが18のSR600コースを開設しており、今後も新たな体制のもと、SR600の主催が続けられます。 なお、ACPの表彰制度であるRandonneur 10000受賞の必要要件から、今後SR600のランドヌール部門での認定は除外されます。 今回の体制変更に伴う詳細情報は、分かり次第、追ってお知らせします。