BRM/AJ規定


2018/10/29 データベース公開により、2015年の社員総会決議に基づき、第17条を修正し、認定番号を公表できるものとしました。

200kmから1000kmまでのBRMに関する規則

200kmから1000kmまでのBRMはACPが定めた規則に従って開催され、ACPが認定します。日本でのBRMは日本の交通、社会状況などを考慮し、ACP規則に若干の変更を加えたAJ規定で実施します。主催クラブによってローカルルールが適用になることもあります。また、海外のBRMに参加する場合には、ACP規則および開催国、主催者の規則をご覧ください。ACPが定めたBRM参加者規則原文およびその訳文は ACP資料のページ をご覧下さい。(2007.12.11更新)
PC表記に関して(2009.9.25) BRMでは途中にPCが設定されます。PCとは、フランス語のPoint de Contrôle(ぽわんどこんとろーる)の略です。フランスではContrôle(コントロール)、英語ではCheckpoint(チェックポイント)と表記されます。日本ではBRM導入時より使用されてきたPCを使うことが多いですが、統一はしませんので、BRMによってCPになることもあります。下記BRM規則は英語版に基づいていますので、チェックポイントの翻訳になっています。

第1条 認定

本イベント(BRM)の認定権を有するのは、全世界でAudax Club Parisien(以下ACP)のみである。ACPがすべてのブルベを認定する。ブルベのすべての認定には認定番号が割り当てられる。認定番号は受理日時による時系列順に割り当てられる。ACPは1921年の創設以来のすべての認定を記録している。

第2条 参加資格

ブルベは、保険に契約しているいかなるアマチュアサイクリストに対しても開かれており、そのサイクリストの加入する自転車クラブの如何によらない。20歳未満のサイクリストは参加できない。 人力で動く車両(Human-Powerd Vehicle)であれば参加可能である。唯一の条件は、該当の車両が走者の力のみによって駆動されることである。 日本の公道で使用可能な車両であること(スケートボードなど遊具に分類されるものは公道では使用不可能です)。

第3条 参加申し込み

ブルベに参加するには、走者はイベント主催者の指定する参加申込書に必要事項を記入し、参加料を支払わねばならない。主催クラブの責任免除に対する同意の署名を必要とする。 Audax Japanの統括するBRMの申し込みについては 申し込みページ をご覧下さい。

第4条 保険

走者は第三者賠償責任保険に加入していなければならない。 国外居住者は保険加入の自己申告があれば参加が認められるが、主催者の裁量に委ねられる。 詳細は保険ページをご覧ください。

第5条 交通規則の遵守

ブルベ開催中、それぞれの走者は私的な走行を行っていると見なされる。走者はすべての交通規則を遵守して走行し、すべての交通信号を守らねばならない。 ACP、AJ、主催クラブは、ブルベのコースにおけるいかなる事故についてもその責任を負うことは不可能であり、また、責任を負わない。

第6条 装備

夜間走行のために、車両に確実に固定された前照灯と尾灯とを装備することが必要である。灯火は常に完全に機能することが必要である(予備灯火は強く推奨される)。少なくとも一つの尾灯は(点滅モードではなく)常時点灯モードでなければならない。上記の要求を満たせない走者は出走を許可されない。 灯火は夕方から明け方まで点灯しなければならない。また他の視界不良の条件下(雨天、霧等)でも同様である。走者は、グループで走ろうと単独であろうと上記の要求を満たさねばならない。いかなる走者も各自の灯火を使用しなければならない! すべての走者は反射ベスト、反射たすき、反射肩掛けベルト(Sam Browne belt)、もしくは前後の見えやすい位置に反射素材がついた同様のものを着用しなければならない。 本夜間走行規則のいかなる違反をも、走者は即座に失格となる。 ベル装着とヘルメット着用を義務付ける。400km以上では前照灯2つ、ヘルメットに尾灯(点滅可)を装着すること。

第7条 サポート、その他

各走者は、一切を自力で行わなければならない。コース上では、伴走車やいかなる種類のサポートも許可されない。サポートはチェックポイントのみで許される。本要項に関するいかなる違反でも、走者は即座に失格となる。 スタート時に、もし主催者が走行グループを作ったとしても、走者はだれでも各自のペースで走行し、そのグループからいつでも抜けてよい。いかなる走者もグループリーダーとは見なされない。またグループリーダーを示す印(ジャージ、腕輪、その他)、もしくは称号(主将)は許されない。 すべての走者は社会規範に従って行動し、すべての交通法規、道路標識、規制を遵守することが求められる。すべての走者は走行地の慣習を尊重した礼儀正しい態度が求められる。

第8条 コース、チェックポイント、ブルベカード

スタート時に、走者はブルベカードと、経路とチェックポイントの位置を示したキューシートを受け取る。走者は経路に沿って走らねばならない。もし経路から離れたら、経路から離れた地点まで戻って経路に復帰しなければならない。主催者の指示のない場合にはショートカットや迂回路を通ってはならない。走者はブルベカードに印を貰うためにチェックポイントに止まらねばならない。主催者は経路沿いに未公表のチェックポイントを置くことができる。これは通知された経路を走行することを参加者に守らせるためである。 主催者はAudax Club Parisienのブルベカード、もしくはACPに承認されたローカルなブルベカードを使用しなければならない。

第9条 無人チェックポイント

主催者は主催メンバーがいないチェックポイント(無人チェックポイント)を設定することが出来る。このようなチェックポイントでは走者は、主催者がチェックポイントとして指定した施設でブルベカードに印を貰う必要がある。チェックポイントの情報は、通過すべき時刻と(24時間以上のブルベのために)日付と共にブルベカードに記される。このチェックポイントとして指定される施設は、商店やコンビニエンスストアなどである。コンビニエンスストアでは店舗名、発行時間が記載されたレシートを保管して、有人PCまたはゴールの際にスタッフに渡してブルベカードへ記入してもらわなければならない。レシートを紛失すると認定を受けられない。

無人チェックポイントで印をもらう手段が無い(例えば、真夜中に到着するなど)場合、走者は以下のような方法で印の代わりとする。

  1. チェックポイントの情報(通過日時、走者の氏名、クラブ名)を主催者に葉書で送付する。
  2. 通過日時と共に、チェックポイントでのあらかじめ決められたランドマークや特徴を証拠としてブルベカードに書き込む。

葉書を投函した場合は、ブルベカードの当該コントロールポイント欄に、葉書を投函した日時と合わせて「CP」と記入しなければならない。主催者は無人チェックポイントでどの方法を採用するかを決定してよい。

チェックポイントでの印の受け取りもれ、チェックポイントの通過時間もれ、もしくはブルベカードの紛失は(どれだけ走者が走っていようとも)失格の対象となる。ブルベカードにすべてのチェックポイント通過の印を受理したことの確認は、走者の責任とする。

主催者はブルベカードを利用する無人チェックポイントの認証手段に加え、電子制御(QRコードや電子チップの読み取り等)、GPSトラック(電子デバイスによる位置情報のトラッキング)、もしくはGPSデバイスのトラッキングデータをチェックポイント通過の認証方法として追加採用することができる。この場合、主催者はブルベカードの発行を省略し、参加者のブルベカード携帯義務を免除することができる。ただし、希望する参加者に対し、従来のブルベカードを利用した認証方法、並びにブルベカードの頒布の可能性を常に残しておかなければならない。(2022/01/20更新)

第10条 制限時間とチェックポイント通過時間

距離に応じて総走行時間の制限が設けられている。すなわち、(時間:分の形式で)200kmの場合13:30、300kmの場合20:00、400kmの場合27:00、600kmの場合40:00、そして1000kmの場合75:00である。 実際のBRMのコースは、スタートおよび折り返し地点などの条件から、上記の各距離より多少長い距離となるが、制限時間は必ず上記の通りとなる。以下に表としてまとめる。
距離(km) 200 300 400 600 1000
制限時間 13:30 20:00 27:00 40:00 75:00
さらに、走者は各チェックポイントに、そこのオープン、クローズの時刻の間に到着しなければならない。オープン、クローズ時刻はブルベカードにチェックポイントの情報と共に示されている。走者は、スタートからフィニッシュまでの間にある、すべてのチェックポイントにそれがオープンしている間に到着しなければならない。もし走者がクローズ後のチェックポイントに到着し、その遅れが不測の事態であり走者が管理できないこと(例えば交通事故の救助で停止した場合や道路の封鎖等)に起因するものであると主催者が認めた場合、主催者はタイムオーバーを不問にし、走者に走行を継続させることができる。自転車や装備の不良、疲労、体力不足、補給不足等は不測の事態ではなく、当人の管理できることなので、タイムオーバーの正当な理由にはならない。総走行時間の制限で認定は行われるが、上述のように各チェックポイントでもタイムオーバーしたならば失格となる。 日本国内で実施するBRMのスタートのクローズ時刻はスタート時刻から30分後となる。(2009.4.30 ACPの定めたスタートのクローズ時刻はスタート時刻から1時間後であるが、ボランティアスタッフの負担軽減のため、日本のローカルルールとしてACPより認められた)

第11条 不正などへの対処

上記規則に対し、不正、詐称、故意の反則を行った走者は、ACP、AJの開催するすべての行事から排除される。

第12条 フィニッシュ、認定

フィニッシュ地点では、走者はブルベカードにサインし、それを主催者に渡さねばならない。ブルベカードは内容をチェックされ認定番号が発行された後、走者に返却される。主催者がブルベカードを紛失した場合、ブルベカードの再発行は行われない。 ブルベカードに添付されるACP(またはRM)発行のシールに認定番号が記載される。 海外のブルベ参加時やスーパーランドナーメダル申請時に認定番号が必要になることもあるので、ブルベカードは各自保管すること。 ブルベは競争イベントではないので、クラス分けはしない。各ブルベの記念メダルを完走者は購入することができる。メダル購入希望者はブルベカードの該当欄にマークを記入する。支払いは完走時に行う。

第13条 メダル、スーパーランドナー

メダル:ブルベ完走達成を示すメダルは以下の種類がある: 200kmには銅のメダル、300kmには銀板のメダル、400kmにはバーミリオン(辰砂)のメダル、600kmには金のメダル、1000kmには銀のメダル。メダルの意匠は各PBP開催後に変更される。メダルの価格は主催者によって設定される。 スーパーランドナー:一連のブルベ(200, 300, 400, 600km)を同一年内に完走した走者にこの称号が授けられる。この称号を持つ人々のためにメダルも用意されている。 メダルの申し込み受付はAJが秋に行う。 希望者は証拠書類をメダル料金と共にAJに提出する。AJは走者の各ブルベの認定番号を検査するまでメダル授与を留保することができる。

第14条 その他

ブルベは単独で開催されなければならない。ブルベ参加者が、ブルベ開催者と関連のある他のイベントに(同時に)参加していると見なされてはならない。

第15条

日本におけるBRMに関連するすべての活性化活動、すなわち走者個人やクラブへの格付け、表彰、コンテスト等を行う権限は、日本のACP representative(ACPより日本におけるBRMの全責任を委譲されているAJ会長)が所属するAJが独占的に所有する。

第16条

主催者がスタート地点をどこの国に設定したとしても、そのBRMはACPのカレンダーにおいては主催者の所属する国のイベントとして掲載される。また主催者は必ず自己の所属する国のブルベカードを使用しなければならない。 隣接する国の代表者の許可が得られれば第一段に記述された自国のBRMのリストのほかに、(特に辺境地域の)主催者は、隣接する国のBRMのリスト中にも「organisateur apparent?(仏);organizer connected(英);隣接地の主催者」と記述して開催スケジュールを掲載することができる。

第17条 結果の公表

ブルベに参加する際、主催者が発表する結果で個人名と総走行時間、 認定番号 を公表されることに走者は同意しなければならない。走者の個人名の商業的な利用もしくは商業的な利用を目的とした第三者への通知は絶対に行われてはならない。

第18条 苦情申し立て

ブルベに参加申請し出走するすべての走者は以下の行動に同意しなければならない:ブルベやその主催団体に関する苦情や質問は、ブルベ終了後48時間以内に、主催者に対して書面で提出しなければならない。主催者はその苦情を検討し見解を添え、ACP representativeであるAJ会長に判断を仰ぐために転送する。

第19条

最終判断に関わるすべての質問は、主催者とACP representativeの見解を添えてAudax Club Parisien 役員会に送付される。本規則が明示的に適用できない事象に対して起こりうるすべての苦情や質問に対して、Audax Club Parisien 役員会は最終決裁者となる。
最終更新日: 2022/01/20