2003年8月23日総会において制定
第一条: 会の名称
ランドヌール・モンディオ(RM)は、ランドヌール・サイクリングというスポーツに打ち込んでいるサイクリング組織によって構成される国際的な協会であり、1983年8月にオダックス・クラブ・パリジャン(ACP)主導の下、8カ国の代表者(設立会員)の協力により創設された。本会の公用語はフランス語と英語とする。また、住所はACPの本部とする。本会はフランスの国内法の適用を受け、管轄権はフランスの裁判所が所有する。このBy Laws(定款)の英語版とフランス語版の内容が一致しない場合はフランス語版が効力を持つものとする。
第二条: 会の目的
- ツーリングの楽しみと、長距離サイクリングの厳しさを組み合わることによって自らの能力の限界に挑戦するサイクリストを応援し、勇気を与え、賞賛すること。
- 「ブルベ・ド・ランドヌール・モンディオ(BRM) ア・アリュール・リブル」(1921年にACPによって創始された、所定の制限時間内に各自のペースで走るランドヌール・ブルベ)の規定に従ってランドヌール・サイクリングイベントを開催し、奨励すること。
- パリ~ブレスト~パリ(PBP)を除く、1200km以上のBRMを認定すること。
第三条: 会員
- ACPによって交付された規定や、今後RMの総会で改定および新規採択される規定に従ってBRM(最低限200km)を毎年主催することに同意すれば、各国の全国的なランドヌール・サイクリング組織は全てRMの会員になることができる。
- 200km、300km、400km、600kmそして1000kmの古典的なブルベを認定するのはACPの会長であり、本会への入会申込はACP会長に提出すること。(脚注1を参照)
脚注1:
2年間の試験期間中、申請者はACPに認定されたルートによって定期的にBRMを実施し、ACP規定の遵守、およびブルベカードを適切な管理できることを証明しなければならない。その後、ACP会長は推薦書とともに入会申請を、RM会長へ送る。RMの総会において入会申請の承認を得られて始めて申請者は1200km以上のブルべを実施することが認められる。
- 会員には二つの区分がある。
- 正会員:設立会員と、2年の試験期間経過後に正式登録された会員で、議決権を持つ。
- 準会員、および試験期間中の会員:総会の議決権は持たない。
第四条: 総会(GA)
- 総会は正会員と準会員によって構成される。総会の成立には、総会開催時現在における正会員のうち半数を超えた人数の出席が必要である。
- 総会は4年に一度、PBP開催の後に開催される。また、RM会長の要請により、年次会議を電話会議もしくは通信文(紙もしくは電子媒体)を介した会議として開催することができる。
- 以下が総会の責務である:
- 執行委員会と会員からの報告を受理すること。
- RMの方針や規則を決定すること。
- 新規会員の入会申請を承認すること。
- 新規会員の入会金を決定すること。
- 年会費を決定すること。
- 1200km以上のブルベを対象とした認定手数料及びメダルやピンバッジの値段を決定すること。
- RMの役員を選出し、承認すること。
第五条: 役員
RMの役員は会長、副会長および会計係である。役員は総会の絶対多数決によって選出し、任期は4年とする。これらの役員はRMの執行委員会を構成する。新会長が就任するまでの移行期間中は、前会長が職権上執行委員会に議決権を持たない形で参画する。執行委員会は諮問委員会を設け、運営を補佐させることが出来る。諮問委員会は第四条で規定した総会において絶対多数決によって選出された1名以上の会員により構成される。ただし、諮問機関の委員には議決権を有せず、管理責任を負うこともない。諮問機関の特務はRMのニーズに応じて個別具体的に決定される。
第六条:会長の職務
会長は以下の義務を負う。
- 各国のNational Representativeが推薦する1200km以上のブルベのルートを承認すること。
- 1200km以上のブルベの個々の結果を認定し、認定番号を発行し、RM記録簿に完走者名を記入すること。
- 全ての総会および執行委員会会議を召集すること。
- 少なくとも総会開催日より4ヶ月前までに全会員に議案書を送付すること。
- 総会および執行委員会会議の議長を務めること。
- 全会員への情報伝達に関わる業務を監督し、取りまとめること。
- 少なくとも年2回会長報告を会員に配布すること。
- 総会において投票が賛否同数の場合、決定票を投じること。
第七条:副会長の職務
副会長は以下の義務を負う。
- 会長が辞任した時、もしくは理由を問わず、会長がその任務遂行能力を失った時に、会長の全ての職務責任を負うこと。
- 会及び執行委員会の決議を記録し、会議終了後2ヶ月以内に報告書を作成して会員に配布すること。
- その他、会長から依頼を受けた業務を遂行すること。
第八条:会計係の職務
会計係は以下の義務を負う。
- 正会員と準会員から会費を徴収すること。
- 収支に関する全ての記録を管理し、RMの年次会計報告書を準備して全会員に配布すること。
- 4ヶ年間の会計報告書を準備し、総会に提出すること。
- 会長指導の下、4ヶ年の予算計画を総会に提出するための準備をすること。
- その他、会長から依頼を受けた業務を遂行すること。
第九条: 執行委員会(Executive Committee)の職務
- 執行委員会は以下の義務を負う。
a)RMの業務管理についての責任を負うこと。
b)会員に対しRMの方針を確実に実行させること。
c)総会の間の4年間において、必要と判断された場合には、緊急に発生した支出を補うために会費の増加額について査定することができる。総会による決定であるか執行委員会による決定であるかを問わず、会費の増額は承認の翌年1月1日より適用される。
- 執行委員会の会議は電話、あるいはその他の電子媒体を介して行われる。
- 郵送料、通信費(電話、ファックスなど)、事務用品費、その他予算計上された経費の内、RMの役員がRMの業務を遂行するために負担した経費はRM会計係よりユーロ建てで返金される。
第十条:RM のNational Representative(国家代表者)の職務
RMのNational Representativeは熟練したランドヌール・サイクリストであるべきである。ACPに承認されており、National Representative)自身が主催するブルベ、もしくはNational Representativeが委任した人が主催するブルベが全てACPの規定に従って運営されていることを確約できる人物でなければならない(たとえば、ルート行程表やコントロールポイントが正しく設定されていることを確認できること)。
- 自国で行われるRMの全ての活動の権益の代表者となり、そして責任をもって監督できること。
- 自国内で開催される1200km以上のブルベのために選択されたルートを会長に推薦し、承認を得ること。
- RM執行委員会と自国の組織の会員との間の公式な窓口となること。
- 国際的な関心事となりうる関連ニュースを会長に提供すること。
- RMに関する情報やニュースを自国内の全てのランドヌール・サイクリストに連絡すること。
- 希望があれば、総会開催6ヶ月前までに、総会で審議するための報告や話題を会長に提出すること。
- 国内組織の会員の意見を総会で代弁すること。
第十一条: 会計
ランドヌール・モンディオは非営利団体である。会計年度は暦年と一致するものとする。
第十二条: 総会での投票
RMの方針、その他協会の管理・運営事項に関する議案は、総会に出席している正会員による単純な過半数の投票を持って採択もしくは否決される。
第十三条: 定款の改正
- 定款を改定するためには、正会員の内、2/3以上が賛成し、多数決により改正案が総会の場で採択される必要がある。賛成は、総会開催日より少なくとも15日前までに、郵便もしくは電子媒体を介して改正案に賛成票を投じる、もしくは支持を表明することによってもできる。
- 定款の改正案は少なくとも総会開催日より8ヶ月前までに会長に書面で提出する。会長は改正案を全会員に配布し、当該改正案に対して会員の意見、修正案、対案の提出を求める。
- 総会開催日の4ヶ月前までに、会長は総会の議案書に加え、全ての討議内容および上程されている修正案と対案を全会員に配布する。
第十四条: 特別総会
会長や他の執行委員会の職務怠慢など、深刻な事態が発生した場合、議決権を有する会員の内、正会員の25%以上の賛成によって、RMの National Representativeは郵送もしくは電子媒体を介して特別総会を召集することができる。
第十五条: 会員権の一時的停止
執行委員会は活動停止中と認められた会員(BRMを毎年開催していない会員)あるいは年会費を滞納している会員に対し、RMの会員権を停止することができる。執行委員会が算定した未納金額の支払いが、会員権復活の条件である。
第十六条: 責任
RMの役員は年間のブルベカレンダーに記載されたランドヌールイベントの主催に関して、いかなる場合においても、個人的責任を負わない。RMのイベントカレンダー掲載を申請した主催者クラブが当該ランドヌールイベントの開催に関しての直接的な責任を負う。RMの役員は、RMのために業務を遂行した過程において取った行動に対してのみ、責任を負う。
第十七条: 解散もしくは清算
ランドヌール・モンディオが解散もしくは清算された場合、全ての債務や履行義務が完済もしくは履行された後に残った資産は全てACPに所有権が移る。
(英語原文からの日本語訳:井手マヤ・片桐恭弘・齋藤喜康 /2004年10月2日)
*英語原文で誤植と思われる箇所は仏語原文をもとに判断した。
|